前回のブログではあるマンションリノベーションの申請で理事会に呼ばれ、大罵声の中帰ってきたところまでお話したよ!今回はその続きでーす!
理事会への参加で事態がより悪化してしまい、困り果てるリノベネコ一行。
まずは、正直にお客さんにも現状をご報告。『業者』というだけで敵意剥き出しで話を聞いてもらえないので、お客さんにも協力をお願いしたよ。
お若いご夫婦なのに、とても冷静で聡明なお客さん。
『お手数おかけしてすみません』という労いの言葉も頂き、『次の理事会があれば自分たちも参加しますんで!』という意向を示してくれたよ!
この時お客さんが『サービスなんだからあんたたちでどうにかしろ!』ではなく、一緒に解決してつくりあげていく姿勢になってくれたのが本当に感謝だったよ!
次の対応をどうするかは、管理会社のH氏から電話があったよ!
『ちょっと今回はうまくいかなかったので、次の理事会にきてもらってもいいですか』
・・・・・・
お前のせいだろーがぁぁぁぁぁ!!!!!何決まったことのように上から言ってんだぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!
と腹の中では叫びながら大人なリノベネコは了承、次の理事会にもう一度参加することになったよ。
次は念を押すために、お客さんもCCでメールにいれて
・次回は必ず住人さんにリノベーションの話を事前に周知してほしい
・先に資料を送るから合わせて先に目を通してほしい
と送ったよ。
そして対策会議。
例え先に周知しようが、マンションとしてのルールが曖昧な以上、皆が好きなことを個人の考えで主張しているような状態だったので、もう3か月という通常の工期をとっての対応は不可能だと判断。
何とか2か月でもやれる実力のある施工店さんを探したよ。
また、お客さんも施工性の良いものを選んでなるべく工期短縮できるようにします。と言ってくれたよ。。。神過ぎる・・・・。
そして迎えた当日。
緊張の面持ちで理事会に入ったリノベネコたち。なんか人増えてない?
そして・・・まさかの言葉。。
『またあんたたち!!!!!!!!だからなんで!!!!!!勝手にくるんだよ!!!!!!!!
こっちも準備が必要だし、常識はずれだろ!!!!!!』
!!!!!!!!!??????????
え・・・ちょっと待って・・・Hよ。。
たまり兼ねた上司がHからの指示でここにきていることを伝えたよ。
その場でHも責められていたけど、こうなってくると、もう誰のせいとかどうでもいいんだよね。
自分たちの領域や常識をおかそうとする外部の敵に対してとにかく反発したい一心なんだよね。
ここで、お客さんが挨拶をしてくれたよ(涙)
自分たちが施主である事、リノベーションという選択肢で長く住んでいきたい事、迷惑をかけて申し訳ないとい旨を伝えてくれたよ(涙)
男前すぎるやろ~惚れてまうやろ~。。(涙)
さすがに、お施主さんが目の前にいるので、理事会も一度落ち着き話を聞いてくれたよ。
工期が2か月になったというこちらの努力もあって、不満そうだったけどしぶしぶ了解をもらったよ。
ただ、下の階にはなかなか外に出られない高齢の方が住んでいるので、責任もって承認をとりにいけと言われたよ。そのご家族も3か月の工事と聞いて相当怒っている・・と。。。
とりあえず・・。なんとか工事が出来ることになったリノベネコ達一向。
やっと、方向性が出たのでお客さんと楽しい仕様決めタイムを過ごし、プランが決まり工事着工日の目途もついて本申請へ。
申請書や必要書類を提出したところ、H氏から1通のメールが。。。
理事会からですというA4のワードにビッシリ書かれた手紙が2枚。。
要約するとこんなことが書かれていました
・あなたたちのような常識外れのリフォーム会社に管理組合一同辟易としている。
・下の階の人に工事の件を話したら、賠償請求したいという言葉を言われている。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
今でもそのメールはフォルダに残っていて、このブログを書くのに読み返して思い出し死にしかけたよ!
理事会で説明するのに提出した工程表と、実質の工事日程が違うことに怒っているんだけど・・。
工程表はあくまで仮のものであって、この工事自体がどう進んでいくか分からなかったら、工事の実働は2か月でやるけど、工事開始日は変わるって話したやん。
Hにも言ったやん。
理事会でも言ったやん。。
訴訟?明らかな違反な工事をしているわけでもないのに、、、訴訟ですか・・・。
こちらとしては、理事会の指示に従いながら最大限お客さんにも譲歩してもらって進めているのに、こんな風に誤解されたままは嫌だと、H氏に返信したいむね話したんだけど・・・
H『いや。。これ以上事を荒げたくないので、もうこれで進めていいって言ってるんで進めて下さい!』
今までにない強い主張。ここでこのパワー出すんかい!
言われっぱなしで切ないけど、もう進めるしかなかったよ。
もうここでリノベネコのハートはボロボロ。。
使命感をもって、お客さんにリノベーションを提供したいと思っていたのに。
正直、他のマンションの何倍もこのマンションの対応に時間を割いているのに。
なぜこんなにも責められ・・・、罵倒されないといけないのか・・・。
でももう、やるしかないよね。
とりあえず、訴訟すると言っている下の人のところに承認をもらいに。。
恐る恐る・・・訪ねていくと・・。
住んでいるのは、ご高齢のお母さまとそのお嬢さんのよう。
お嬢さんと話すことが出来たよ。
リノベネコがすみません・・・すみませんといいながら承認をもらおうとすると。。
『いやいや、大丈夫ですよ。耳も遠くなってきたからね。笑』とあっさりと承認をもらうことが出来たよ。
その時お母さんも出てきてくれて、
『お互い様だから大丈夫よ。家からなかなか出られないからTVしか楽しみがなくてね。こちらこそご迷惑おかけしてごめんなさいね』と。
拍子抜け・・・・なんだったんだ。。
でもきっと、お嬢さんはお母さんが心配だったんだろうなと思ったよ。
・・・・。そうだよね。外に出られなくなったお母さんの楽しみが奪われるかもしれないのは嫌だよね。
リノベネコはそれ以降、そのお家には毎回着工や工事の工種が変わるとき、大きな音が出るときのたびにお手紙をいれるようにしたよ。ピンポンおしたらわざわざお母さんに出てきてもらうことになってしまうからね。
その後は、今までのことが嘘だったかのようにトントン拍子に申請も進んだよ。
工事が始まって、車の停め方や音などで苦情がくるのではないかとびくびくしていたけど、結局何もなく・・・本当にあっさりと工事終了へ。
(丁寧にそして早く工事をやってくれた施工店さん。本当に感謝(涙))
そんなこんなで、この工事はなんとか無事に終わったわけです。お客さんもとっても喜んでくれました。
後日談。
ある日あのマンションの管理組合の人の番号から電話が・・・・!!!!!!!!
怖!!なんかしたっけと思って電話に出てみると・・・
『今度やる大規模改修の件でちょっと意見もらえませんか・・・?』
・・・・・・・・・・・ほっ。
リノベネコ的には、常識外れのリフォーム会社に聞くんですかぁ~~?と思ったけど、上司がその話を聞いて
『信用得られたんじゃない?』って。。。ふん。でもむかつく。
身を挺して嫌な思いもしたけど、リノベネコはこんな教訓を得られました。
確かに、このマンションにずっと住んでいた人たちは『リノベーション』なんて聞いたことないし、チャラついた若者がまたなんか悪い事でも考えているんだろ!って思ったかもしれない。
でもね。
築35年のこのマンション。
配管も鉄管だったよ。(錆びる)
電線も当時のままだよ。
自分たちもいずれ必ず必要になるよね?
その時2か月でやってくれる数少ない業者の中から選ぶの?
せっかくリノベーションするのに自分たちのやりたいこと我慢して、工期優先するの?
何より、、若い人たちがリノベーションという手段でこの築古のマンションに入ってきてくれるのは、このマンションを守るためにもなにより大事なことなんじゃないの?
これをやっていかないと、日本のスクラップ&ビルドは変わっていけないんじゃないの?
人にとって、『分からないこと』『今までのこととは違うこと』は怖いことなんだよね。
リノベネコも会社の先輩から良く聞いていたよ。
『今はリノベやりやすくなったよ~。初めのころは本当クレームだらけで大変だったよ~』って。
本当・・・先人の皆様のおかげです。。
皆さんの苦労の上で、少しずつリノベーションの地位があがって、当たり前になってきています。
新しい事をやっている人たちは、なんだかキラキラしていて、楽しそうで、意識高そうで。苦労知らなそう~ってお思うかも知れない。
でも現実は、泥臭くていろんな人たちからの攻撃を浴びて。それでも信念を貫いて茨の道を傷だらけでつき進んでいった人たちなんだよね。
改めて尊敬します。
リノベネコはほんの少しだけど、そんな教訓を身をもって感じられた出来事でした。
長々とお目汚しすみません。
読んでくれてありがとうございました!